karamoriと<物語>シリーズ映像作品

物語シリーズ映像化作品について、ただなんとなく。ツイッター感覚の雑多な感想です。「だから、で?そんな事知ってるけど・・・」という内容でも平気で書きます。

終物語セカンドシーズン 2話デートシーンでの科学館は日本科学未来館ではない

 はじめに、語弊のある書き方をしてしまった事を謝罪する。

 日本科学未来館は間違いなく劇中に登場している。しかし、「科学館巡り」シーンにおけるカットのほとんどは多摩六都科学館がモデルである。

 私は、このデート回が大好きである。終物語では、化物語やそれ以降に特徴づけられる独特のピアノ・サウンドトラックがなりを潜め、少し別のアプローチでありながら実に作品に寄り添った素晴らしい演出効果のサウンドトラックが生み出されているように思う。自己愛と題されたその曲は、まさに近い未来を感じさせるような、これまで役にまい進してきたキャラクタが急に胸襟を開いて三次元の我々を出迎えるような暖かさをはらんだ、えもいわれぬ感動の名曲であろう。

 科学館や博物館、プラネタリウムの持つ独特の空気、雰囲気、匂い、採光が強烈にマッチする人間は少なくないはずだ。このデート回の雰囲気にどっぷりの私は、作中の科学館を訪れたくてウズウズしていた。しかし、聖地サイトを巡っても、科学未来館の地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」しか取り上げられていない。

どう考えても、あの描写は現実を参考にしているとしか思えなかった。しかし、日本科学未来館に劇中のような展示は無い。そこで目を付けたのが、館内マップの形のカットと、その直後の「挑戦の部屋」という展示案内標示らしきカットだ。○○の部屋というコーナーが複数ある事は想像に難くないが、そもそのような名前の展示をしている科学館は珍しいのでは?と考えたのだ。また、2F-1F-B1という階構成も気になった。

 はたして、google検索は一度のトライで終了した。「科学館 挑戦の部屋」、愚直である。そこに出て来た多摩六都科学館の館内マップを少しボリュームダウンしたのがまさしく劇中のカットであった。階構造も全く同じ。おまけに戦場ヶ原が上下にアームで揺れている展示も、その後スペースシャトルの先端を見ている展示も、プラネタリウムも全て同じものが存在した。劇中のカップルシート(ベッドタイプ)はコニカミノルタプラネタリウム特別シートがモデルであったようだが、プラネタリウム施設そのものは、この多摩六都科学館がモデルである。みると最も多くの星を投映するプラネタリウムとして世界一に認定された投映機だそうで、するとこれを読んでいる方の中には「有名な科学館なのに、なぜそんなに興奮しているの?」と冷めた目でこちらを見る方がいらっしゃるかもしれないが、私にとっては世紀の大発掘なので、大目に見ていただきたい。

 

 なにはともあれ、以上のように、大好きな作品の大好きなシーンの中に出て来た科学館プラネタリウムという大好きな施設がそっくりそのまま存在することが判明したのである。ボウリングの話が出たカットのトイレ付近?らしき場所も存在するかもしれない。今度時間を作って是非とも訪れるつもりである。楽しみだ......

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例のカット。これが、

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こうなる。感慨深い。

www.tamarokuto.or.jp

 

2023/09/24  追記

 2021年だったかと思うが、筆者は多摩六都科学館を訪れた。前記ボウリングの話云々の場所もそのまま存在するのを確認した。実際にはトイレでなく展示フロア間を繋ぐスロープであったが、天井の高さや採光も同じで、まさしく劇中のカットと同様のものであったことを報告する。

 驚いたのが、プラネタリウムの上映中、スタッフの説明のバックに劇中OSTが使用されていたこと。スタッフの中にファンが存在するのは間違いない。

 多摩六都科学館、なんて素敵な場所なんだ。これをお読みの方々も、作品を改めて視聴した上で、訪れてみてはいかがだろうか。